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【獣医師監修】ドッグフードの給餌量を自動計算する方法|計算式と早見表で正しい食事量を解説

【獣医師監修】ドッグフードの給餌量を自動計算する方法|計算式と早見表で正しい食事量を解説

監修|獣医師  奥田 賢仁

最終監修日:2026年4月3日

「うちの犬には今のフード量で合っているのかな」「パッケージの目安より少し多めにあげている気がする」――愛犬のフード量に不安を感じる飼い主さんは少なくありません。実際にWeb上でも「給餌量 計算」で検索する方は多く、適切な食事量への関心は高い傾向にあります。

ドッグフードの給餌量は犬の体重・年齢・運動量・避妊去勢の有無などから計算式で算出できます。市販の自動計算ツールも便利ですが、計算の仕組みを理解しておくと、より愛犬に合った調整ができるようになります。

本記事ではドッグフードの給餌量の計算方法を分かりやすく解説し、体重別の早見表や調整のコツまでまとめて紹介します。

結論:給餌量は3ステップで自動計算できる

ドッグフードの給餌量計算は、次の3ステップで行います。

ステップ

内容

1. 安静時エネルギー要求量(RER)を算出

体重から基礎代謝量を計算

2. 1日のエネルギー要求量(DER)を算出

RERに活動係数をかけて1日の必要量を出す

3. フードのカロリーから給餌量を算出

DERをフードのkcal/100gで割って1日量を確定


計算式自体はシンプルですが、犬の状態に応じた係数選びが正確な算出のカギです。順番に解説していきます。

ステップ1:安静時エネルギー要求量(RER)を計算

RER(Resting Energy Requirement)は、犬が何もせず安静にしているときに必要なエネルギー量を指します。基礎代謝量に近い概念で、すべての給餌量計算の出発点となります。

体重

計算式

2kg未満または45kg以上

RER = 70 × 体重(kg)^0.75

2〜45kg

RER = (体重(kg) × 30) + 70


本格的な計算式は前者ですが、一般的な体格の犬には後者の簡易式でも十分な精度です。たとえば体重5kgの小型犬なら、(5 × 30) + 70 = 220kcalがRERとなります。以前の記事「小型犬用ドッグフードの違いは?粒の大きさ・栄養設計・選び方を解説」でも触れましたが、前者の式中の体重(kg)0.75乗という指数が示すように、体重の低い方が体重が大きい子よりもkgあたりのRERが高いことが分かります。

ステップ2:1日のエネルギー要求量(DER)を計算

DER(Daily Energy Requirement)は、犬が1日に必要とする総エネルギー量です。RERに「活動係数」をかけて算出します。活動係数は犬の年齢・状態・運動量によって異なります。

犬の状態

活動係数

子犬(離乳〜4ヶ月)

RER × 3.0

子犬(4ヶ月〜成犬まで)

RER × 2.0

未避妊・未去勢の成犬

RER × 1.8

避妊・去勢済みの成犬

RER × 1.6

活発な成犬

RER × 2.0〜5.0

減量中の犬

RER × 1.0

シニア犬(7歳以降目安)

RER × 1.4

妊娠後期

RER × 3.0

授乳期

RER × 4.0〜8.0


先ほど例にした体重5kgの避妊済み成犬であれば、RER 220kcal × 1.6 = 352kcalが1日のDERとなります。

ステップ3:フードの給餌量を算出

DERが分かれば、あとはフードのカロリー表示から1日の給餌量を計算できます。計算式は次のとおりです。

項目

計算式

1日の給餌量(g)

DER ÷ フードのkcal/100g × 100


たとえばDERが352kcalで、フードが100gあたり380kcalだった場合、352 ÷ 380 × 100 = 約93gが1日の給餌量となります。これを朝晩2回に分けて与えるなら、1回あたり約46〜47gになります。

体重別給餌量の早見表(成犬・避妊去勢済み)

計算が面倒な方のために、体重別の目安を早見表にまとめました。フードのカロリーは100gあたり380kcalで計算しています。

体重

DER(kcal/日)

給餌量目安(g/日)

2kg

208 kcal

約55g

3kg

256 kcal

約67g

5kg

352 kcal

約93g

7kg

448 kcal

約118g

10kg

592 kcal

約156g

15kg

832 kcal

約219g

20kg

1,072 kcal

約282g

25kg

1,312 kcal

約345g

30kg

1,552 kcal

約408g


この数値はあくまで目安です。同じ体重でも筋肉量や活動量で必要カロリーは変わるため、月1回の体重測定と便の状態を見ながら調整しましょう。

活動係数の選び方のコツ

計算結果が実態と合わないと感じる場合、原因の多くは活動係数の選び方にあります。次の質問に答えながら適切な係数を選んでみてください。

チェックポイント

係数調整の目安

毎日2回以上の長めの散歩がある

+0.2

室内での運動量が多い活発な犬

+0.2〜0.4

散歩が短く、室内ではほぼ寝ている

-0.2

ダイエット中(獣医師指示下)

1.0〜1.2程度に

体重が増えてきた

係数を下げて調整

体重が減っている

係数を上げて調整

 

算出したカロリーを適用した結果、中には「計算通りの量だと太ってしまった」「逆に痩せすぎた」というケースがあります。計算式は出発点にすぎず、毎日触れ合う中で犬の体型変化を見ながら微調整していくことが何より重要です。

理想体型(BCS)で給餌量を見直す

犬の理想体型はBCS(ボディコンディションスコア)という指標で評価されます。BCSは1〜9の9段階(または1〜5の5段階)で表され、4〜5(9段階の場合)が理想とされます。

BCS(9段階)

状態

給餌量の調整

1〜3

痩せすぎ

10〜20%増量を検討

4〜5

理想体型

現状維持

6

やや太め

5〜10%減量

7〜9

肥満

獣医師指導下で本格的なダイエット


理想体型の犬は、肋骨を軽く触れることができ、上から見たときに腰のくびれが見える状態です。横から見るとお腹が引き締まっています。月1回程度、自宅で愛犬の体を触ってチェックする習慣をつけましょう。

おやつのカロリーも忘れずに

給餌量計算で見落とされがちなのが、おやつやトッピングのカロリーです。1日のカロリーの10〜20%以内におさえるのが基本ルールです。

1日のDER

おやつの上限カロリー(20%)

200 kcal

40 kcal

400 kcal

80 kcal

600 kcal

120 kcal

1,000 kcal

200 kcal


「市販のジャーキー1本で50kcal」「ボーロ5粒で30kcal」というように、おやつにもカロリーは積み上がります。おやつをあげた日はフードを少し減らすなど、トータルでの管理が重要です。

Web上の自動計算ツールを使うときの注意点

「給餌量 計算」で検索するとさまざまな自動計算ツールが見つかります。手軽で便利な反面、注意したいポイントもあります。

注意点

対策

計算式の根拠が不明

AAFCOやFEDIAFなどに準拠したツールを選ぶ

フードカロリーの初期値

実際に使っているフードのカロリーで再計算

係数選択肢が大雑把

必要に応じて手動で再調整

持病への配慮なし

腎疾患・心疾患などがあれば獣医師に相談


自動計算ツールはあくまで目安として使い、最終的な調整は愛犬の体型変化を見ながら行うのが一番確実です。

計算後に体重が変化したら?

計算した給餌量で与え始めても、1ヶ月後に体重が増減することはよくあります。次の手順で調整しましょう。

状況

対応

1ヶ月で体重が2%以上増加

給餌量を5〜10%減らして1ヶ月様子見

1ヶ月で体重が2%以上減少

給餌量を5〜10%増やして1ヶ月様子見

BCSが理想的で体重維持

現状の給餌量を継続

体重が安定しない

活動量・健康状態の見直しと獣医師相談


急激な変動は健康トラブルのサインの可能性もあるため、変動が大きい場合は早めに獣医師に相談してください。

まとめ:計算は出発点、調整が継続のカギ

ドッグフードの給餌量は、安静時エネルギー要求量(RER)→1日のエネルギー要求量(DER)→フードの給餌量という3ステップの計算で算出できます。Webの自動計算ツールも便利ですが、計算の仕組みを理解しておくと、犬の状態に合わせた調整がしやすくなります。

計算で出た数値はあくまで目安です。月1回の体重測定とBCSチェックを習慣にし、体型を見ながら微調整していくことが、適正体重を保つための一番のコツです。おやつのカロリーも忘れずトータルで管理しましょう。

給餌量を調整しても体重が安定しない、急激な変動があるときは、病気が隠れている可能性もあります。気になる変化があれば、早めにかかりつけの動物病院にご相談ください。

■この記事の監修者

株式会社SOLVETs 代表取締役

獣医師  奥田 賢仁

※本記事は一般的な情報提供を目的として作成されたものです。個別の症状や食事に関するご相談は、必ずかかりつけの動物病院にご相談ください。

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